妙法の眼から見れば「生」も「死」も、「本有の生死」すなわち
生命に本源的に具わった現象であり、生命の変化相にほかなりません。
ある時は、大宇宙に冥伏して「死」の状態として潜在化し、また
有る時は「生」の状態として顕在化する。
初めも無ければ終わりもありません。
この三世永遠の生命観に立脚するが故に、大聖人が「生死を見て、
厭い離れようとすることを迷いといい、始覚というのである。
そのままで本有の生死と知見することを悟りといい、本覚と
いうのである」(御書754ページ通解)と述べられているとおり、
生死の流転から目をそらすことなく、現実世界で生き抜いていく
中で、三世にわたる自在の大境涯を開いていくことができるの
です。
池田先生が『法華経の智慧』の中で「『死』を意識することが、
人生を高めることになる。
『死』を自覚することによって、『永遠なるもの』を求め
始めるからです。
そして、この一瞬一瞬を大切に使おうと決意できる」と
教えてくださっているとおり、「死」を直視することが、
「生」の充実につながるのです。
永遠はあるのです。
今私たちがいるところにあるのです。
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