2011年10月11日火曜日

良い組織とは

小説・新人間革命の中で、山本伸一が戸田城聖先生が懇意にしていた実業家とインドで会ったときに、「学会の発展は、組織化したことにある」と言われたことに対して次のように訴えました。

「一面では確かにその通りかもしれませんが、それだけではないと思います。


組織ならどこにでもあります。会社も、組合も、すべて組織です。そして、組織化すれば、うまくいくかといえば、逆の面もあります。組織は整えば整うほど硬直化しますし、官僚化していくものです。


組織というのは、人間の体にたとえれば、骨格のようなものではないでしょうか。必要不可欠なものですが、それだけでは血は通いません。


戸田先生の偉大さは、その組織を常に活性化させ、人間の温かい血を通わせ続けたことだと思います。


具体的に言えば、会員一人ひとりへの励ましであり、指導です。


私の知っているだけでも、先生から直接、指導を受け、人生の最大の窮地を脱し、人間として蘇生することができたという人が、何万人といます。


苦悩をかかえて、死をも考えているような時に、激励され、信心によって立ち上がることができたという事実――これこそが学会の発展の源泉です。


同士が戸田先生を敬愛したのは、先生が会長であったからではありません。先生によって、人生を切り開くことができた、幸福になれたという体験と実感が、皆に深い尊敬の念をいだかせていたんです。


ゆえに、それぞれが戸田先生を自身の師匠と決めて、喜々として広宣流布の活動に励んできたんです。」


組織の中にいて間違った方向に進んで行くのは、組織のトップだから偉くて人に慕われると思ってしまう時ですね。
いかに多難、大難を乗り越え、多くの苦悩から人々を救うことができたかで人間の偉さは決まってくると言えますので、そこのところを狂わないようにしましょう!

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